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ダブル・パルス試験とは?
スイッチング損失を最小限に抑えることは、SiCおよびGaNデバイスに取り組むパワー・デバイス・エンジニアにとって依然として大きな課題となっています。Si、SiC、GaN MOSFET、IGBTのスイッチング・パラメータを測定し、その動的特性を評価する標準的なテスト手法が、ダブル・パルス試験(DPT)です。ダブル・パルス試験で、デバイスのターンオンとターンオフ時のエネルギー損失に加えて、逆回復(リバース・リカバリ)のパラメータを測定できます。
ダブル・パルス試験の基礎と方法
詳細はこちらをご覧ください。
ダブル・パルス試験の基礎
ダブル・パルス試験は、2つのデバイスを使用して実行されます。1台のデバイスは被測定デバイス(DUT)で、2台目は通常、DUTと同じタイプのデバイスです。「ハイ」側のデバイスの誘導負荷に注意してください。インダクタは、コンバータ設計で発生する可能性のある回路状態を再現するために使用されます。使用する機器は、電圧を供給するための電源またはSMU、MOSFETのゲートをトリガして電流の伝導を開始するパルスを出力する任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)、および結果の波形を測定するオシロスコープです。
ダブル・パルス試験用のゲート駆動信号の生成方法
ダブル・パルス試験を実行するゲート駆動信号を生成するには、任意波形ジェネレータ(AFG)を使用するのが最も簡単です。AFGを使用して、ダブル・パルス試験用のゲート駆動信号を生成することができます。テクトロニクスのAFG31000シリーズには、さまざまなパルス幅のパルスを生成するためのダブル・パルス試験アプリケーションが組込まれています。
ターンオンおよびターンオフのタイミングとエネルギー損失の測定方法
オシロスコープは、ダブル・パルス波形をキャプチャする優れたツールであるため、デバイスのターンオン時間とターンオフ時間のパラメータを取得できます。テクトロニクスの4/5/6シリーズB MSOとワイド・バンドギャップのダブル・パルス試験アプリケーション・ソフトウェア(Opt.WBG-DPT)で、パラメータをキャプチャするために必要なものすべてを簡単に操作できます。WBG-DPTオプションは、JEDECおよびIEC規格に準拠した自動スイッチング、タイミング、ダイオード逆回復測定を提供します。
逆回復(リバース・リカバリ)の測定
ダイオードの逆回復(リバース・リカバリ)時間は、ダイオードのスイッチング速度の尺度であり、コンバータ設計のスイッチング損失に影響を与えます。逆回復電流は、2番目のパルスのターンオン中に発生します。図に示すように、ダイオードはフェーズ2の順方向状態で導通しています。ローサイドMOSFETが再びオンになると、ダイオードはすぐに逆ブロッキング状態に切り替わるはずです。ただし、ダイオードは逆回復電流と呼ばれる短時間、逆の状態で導通します。この逆回復電流はエネルギー損失に変換され、パワー・コンバータの効率に直接影響します。
ダブル・パルス試験に関する資料
ダブル・パルス試験に関するよくある質問
ダブル・パルス試験の目的は?
ダブル・パルス試験は、パワー・デバイスのスイッチング動作を評価するための手法です。この試験は、以下のような目的で行われます。
- MOSFET、IGBTなどのパワー・デバイスの仕様を確認する
- パワー・デバイス、またはパワー・モジュールの実際の値または偏差を確認する
- さまざまな負荷条件でこのパラメータを測定し、多くのデバイスでの性能を検証する
ダブル・パルス試験の原理は?
ダブル・パルス試験は、パワー・デバイスのスイッチング動作を評価する手法で、通常のスイッチング・パルスに続き、短いインターバルで2つ目のパルスを適用します。これにより、デバイスの応答時間や過渡特性を調べ、高効率で信頼性のある動作を確認します。