ほとんどの電源、レギュレータは、規定の電流レンジにおいて一定の電圧を維持するように設計されています。これを実現するため、電源、レギュレータは基本的にはクローズド・フィードバック・ループを持ったアンプになっています。理想的な電源は、負荷の変動にただちに応答し、過度のリンギングや発振なしに一定の出力を維持する必要があります。制御ループを測定することで、出力負荷条件に対して電源がどのように応答するかを評価できます。 従来、周波数応答は専用の計測器で解析されてきましたが、新しいオシロスコープは電源の制御ループ応答を測定できるようになりました。オシロスコープ、シグナル・ジェネレータ、自動化ソフトウェアを使用すると、ボード線図がすばやく自動生成され、マージンの評価、回路性能とモデルとの比較が容易に行えます。ボード線図では、ボード振幅プロットとボード位相プロット(度による位相)の2つのグラフでシステムの周波数応答を示します。2つのプロットのゲイン・マージンと位相マージンから、電源の安定度を求めます。
このアプリケーション・ノートでは、以下の項目について説明します。
- 制御ループ、周波数応答解析、ボード線図の概要について
- ゲイン/位相マージンの概要について
- オシロスコープによる制御ループ応答解析のセットアップ方法
- 周波数応答のプロット、測定の読み取り方