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2シリーズMSOのリモート制御/アクセス


はじめに

リモート・ラーニング、在宅勤務、ハイブリッド・ワーク環境は、ここ数年、多くの教育機関、企業で新しい標準となっています。この新しいリモート・ワーク文化は、機器のリモート制御、機器の画面のチーム・メンバーとの共有、機器で取込んだデータのチーム・メンバーとの共有、機器がないところにおいてコンピュータで取込んだデータの解析、などの課題をもたらしています。テクトロニクスの2シリーズMSOにはさまざまな機能が内蔵されており、リモート体験が向上し、どこにいてもチーム間でのコラボレーションが可能になります。

作業スペースの有効利用

ホーム・オフィスでは、作業スペースは貴重です。コンピュータ、DUT(被測定デバイス)、文書類だけでなく、オシロスコープ、電源、マルチメータなどのテスト機器のためのスペースも必要になります。2シリーズMSOは薄型、軽量ですので、最小限のスペースしか必要としません。あるいは、標準装備のVESAマウントを使用すれば、その必要すらありません。VESAマウントは、一般的なモニタ・デスク・マウント/スタンドを含む、数多くの種類のアクセサリが市販で購入でき、オシロスコープを都合の良い場所に設置することが可能です。

2シリーズMSOは作業スペースが有効利用できるだけでなく、オプションで50MHzのAFG(任意波形/ファンクション・ジェネレータ)、16チャンネルのデジタル・チャンネル、DPG(デジタル・パターン・ジェネレータ)、DVM(デジタル・ボルトメータ)、カウンタも装備できます。2シリーズMSOが1台あれば、複数の計測器を使用した作業が可能であり、作業が簡素化でき、スペースが有効利用できるなど、仕事が効率的になります。

世界中のチーム・メンバーとのデータ共有

グローバルな開発チームにとって、データの共有やコラボレーションを容易にすることは、開発チームの成功に欠かせません。TekDriveは、データの保存、呼出し、共有、整理、検索、閲覧を安全に行うことができる、クラウドベースのワークスペースです。すべてのテスト・データに対して、高い拡張性とアクセス性を備えたストレージ・スペースが提供されます。

2シリーズMSOはTekDriveに対応しており、スクリーンショット、設定、波形データなどのデータの保存/呼出しが行えます。2シリーズMSOに内蔵されいるAct on Triggerの機能と組み合わせることで、ローカルのディスク容量を気にすることなく、さまざまなデータ・セットを自動的に保存できます。

クラウドに情報が保存されると、シンプルなアクセス管理システムにより、チーム内のメンバーから組織外の利害関係者まで、ドライブにあるファイルとフォルダのアクセス権を制御することが可能です。チーム・メンバーの協力が必要な場合にアクセスを許可し、不要になったらアクセスを取り消すことができます。また、TekDriveではデータを共有する際に、招待状やリマインダを自動的に送信することも可能です。

Webブラウザさえあれば、適切な権限を持つ人であれば、どこからでも、どのデバイスからでもデータにアクセスできます。波形、セッ
ションなど、あらゆる種類のデータ、および対応するオシロスコープのファイル形式であれば、開いて表示できます。開くことができれば、注釈を追加したり、拡大表示したり、カーソルを追加したり、統計を表示するなどの機能が簡単に実行できます。

TekDriveへのデータの保存またはデータの呼出しを実行するには、2シリーズMSOをEthernet接続でネットワークに接続し、ネットワークはインターネットに接続しておく必要があります。オシロスコープがネットワークに接続できれば、わずかな手順で、2シリーズMSO上でTekDriveをセットアップできます。

 

Go to File -> File Utilities -> Mount Drive, and select TekDrive

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図1. TekDriveにマウント
 

スマートフォンでQRコードを読み取るか、 drive.tekcloud.com/activate にアクセスし、コードを入力して2シリーズMSOとクラウドのストレージをリンクします。

 
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図2. QRコードを読み取るか drive.tekcloud.com/activate にアクセスしてTekDriveに接続する
 

TekDriveのアカウントに接続できたならば、TekDriveをストレージ・デバイスのように使用できます。クラウドに情報をアップすれば、チーム・メンバーはただちに利用できるようになります。
TekDriveの詳細については、Webサイト tek.com/products/software/tekdrive でサインインして無償版をご利用ください。

リモートで取込み、TekScope PCで解析する

オシロスコープがない場合でも、データを観測したり、2つの波形を比較したり、拡張解析したり、プロトコル・デコードしたいことがあります。TekScopeは、2シリーズMSOなど、受賞実績のある新世代オシロスコープと同じユーザ・インタフェースを備えた、PCベースの解析ソフトウェアです。

TekScopeをPCにインストールすれば、波形の観測や解析、さまざまな波形測定、主なシリアル・バスのデコードなど、オシロスコープにリモートでアクセスすることで実行できます。マルチスコープ解析、拡張シリアル・バス・デコード、ジッタ解析、パワー測定などの機能も、オプションの拡張ライセンスとして用意されています。オシロスコープにこれらの機能が装備されていない場合でも、オシロスコープのデータを使用してこれらの拡張解析機能を利用できます。

TekScopeは、オシロスコープで作業したのと同じユーザ・インタフェースで拡張データ解析が行えます。TekDriveとの互換性により、クラウド上でのファイルの閲覧や共有、新たに取込んだデータの解析やTekDriveへの保存などの機能が追加されました。さまざまなファイル形式に対応しているため、他の計測器やシミュレーション・ツールのデータを表示することができます。また、TekScope PCをオフラインで使用すれば、対応するさまざまな波形ファイルを呼出して後処理または比較が行えます。

 
 
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図3. 対応する波形ファイルをTekScopeで呼出し、解析、迅速な比較が可能
 

TekScope PCアプリケーション内でTekDriveをマウントし、TekDriveのファイル・システムでファイルを開いたり、共有することもできます。
TekDriveを物理的にオシロスコープでマウントする場合でも、TekScope PCアプリケーションでマウントする場合であっても、ファイルをメールで送ったり、FTPサイトにアップロードする必要はありません。テスト結果はオシロスコープのTekDriveで保存でき、チーム・メンバーはデータ・ファイルを直接PCのTekScopeにダウンロードしてテスト結果と比較することができます。

 
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図4. TekDriveをマウントし、クラウドのストレージから波形またはセッションを呼出す
 

TekScopeのソフトウェアでは、データの共有がさらに簡単になりました。あなたとチーム・メンバーは、物理的なテスト・セットアップを行うためにラボに行き、交互にデータを収集すれば、テスト・セットアップの前まで行ってデータを解析するなど、貴重な時間を費やす必要はありません。データを集めたらTekDriveで保存・共有し、オフラインで作業してより高度な解析を行うことも簡単です。このように、TekDriveとTekScopeの組み合わせは、ハイブリッド作業環境では理想的です。

TekScope PCには、さまざまなライセンス・オプションが用意されています。

  • スターター・バージョンでは、1台のオシロスコープのリモート・アクセスが可能であり、I2C、SPI、RS232/URTなどの代表的なシリアル・バスのデコード・オプションが含まれます。
  • プロ・バージョンは、スターター・バージョンに追加して、自動車、パワー、ハイスピード・シリアル通信の解析など、さまざまなアプリケーションの拡張解析オプションが含まれます。
  • アルティメット・バージョンは、上記の機能に加え、複数のオシロスコープによる解析に対応します。

詳細については、当社Webサイト https://www.tek.com/ja/products/software/tekscope-pc-analysis-software. をご覧ください。

 
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図5. I2Cのデコード解析の例
 

VNC(Virtual Network Computing)による簡単なリモート・アクセス

2シリーズMSOは、VNC接続にも対応しています。内蔵のVNCサーバにより、2シリーズMSOがネットワークに接続されている場合、オシロスコープへのリモート・アクセスが可能です。リモートでオシロスコープに接続でき、DUT(被測定デバイス)から必要なデータを取込むことができます。

VNCクライアント・アプリケーションがインストールされ、オシロスコープと同じネットワーク上にある機器から、オシロスコープをリモートで制御することが可能です。VNCアクセスを有効にするには、Utility→IO→VNC SEVERと選択します。まず、計測器でパスワードを設定し、デバイス(PC、タブレット、スマートフォンなど)でVNCクライアントを開き、計測器のIPアドレスと、事前に設定したパスワードを入力します。

接続が済むと、オシロスコープの画面がVNCクライアントに表示され、オシロスコープの前に座っているのと同じように操作できます。

VNC接続は、オシロスコープが安全でない場所にあるときなど(近くに高電圧があるシステムにオシロスコープを接続する場合など)で制御したい場合に便利です。VNC接続により、プローブを接続し、システムに通電した後、安全な距離を保ってオシロスコープを制御することができます。

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図6. 2シリーズMSOにおけるVNCサーバ
 
 
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図7. VNCビュアーによるライブ波形の観測と設定調整の例
 

柔軟性に富んだチーム・メンバーとのコラボレーション

リモートによるアクセスと制御により、データの共有が容易になります。例えば、複数のラボで同じプロジェクトの作業を行う場合、TekDriveはこれらのラボでデータを共有するための優れたコラボレーション・ツールとなります。異なった開発センターとの間で結果を比較したり、データを共有したりすることが可能になります。テスト・サイトによっては計測器への物理的なアクセスが難しい場合がありますが、VNCを使用すれば、設定を調整してより良い結果が得られます。

 
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図8. テスト・サイト間でのデータ共有の概念図
 

プログラムによる制御

あらかじめ用意されたソリューションに加え、SCPIコマンドによるプログラム制御にも対応しています。Python、MATLAB、LabVIEWどは、テスト・オートメーションのためのプログラミング・プラットフォームです。2シリーズMSOは、標準でUSBデバイス・ポートとEthernetポートを装備しています。テクトロニクスは、従来のPIコマンドをサポートしているだけでなく、既存の自動化システムからの簡単な移行、追加のためのPIトランスレータも提供しています。内蔵のPIトランスレータはシンプルなツールであり、従来のPIコマンドを解釈し、2シリーズMSO互換のPIコマンドに置き換えます。(PIトランスレーションの詳細については、「PIトランスレータ・アプリケーション・ノート」をご参照ください。)

まとめ

最新のオシロスコープは、膨大なデータを作成することが可能であり、それを保存、共有、解析する必要があります。USBデバイスやMicrosoft Excelなども使用できますが、あまり効率的とは言えず、セキュリティにも問題があります。オシロスコープのインタフェースは、データの検索、解析が簡単に行えるように慎重に設計されてきました。TekScopeでは、この使い慣れたインタフェースを使用した、オフラインでのデータ解析が可能になりました。また、TekDriveファイル・システムにより、必要なデータを簡単に収集し、共有したい相手だけに選択的にデータを提供することができます。

その他のリソースは公式サイトをご覧ください tek.com


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