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オシロスコープ・プローブとは?構造と仕組み

オシロスコープ・プローブは、テスト・ポイント や信号源とオシロスコープの間を物理的、また電気的に接続するデバイスです。 測定ニーズに応じて、ワイヤのように単純なものや、アクティブ差動プローブのような高度なものを使用して 接続することができます。基本的にプローブは、信号源をオシロスコープの入力に接続する、 ある種のデバイスまたはネットワークです。

オシロスコープ・プローブの仕組み

プローブは、測定したい電気信号をオシロスコープ本体に伝える橋渡し役を果たします。プローブの先端で電気信号を捉え、その信号をケーブルを通してオシロスコープに送ります。プローブは、信号源—または被試験デバイス(DUT)—とオシロスコープの間の 質の高い接続を実現します。プローブを選び、使用する際は、物理的な接続、回路動作への影響、信号伝送など、 いくつもの重要な要素を考慮する必要があります。

オシロスコープ・プローブの構造

ほとんどのプローブに、少なくとも1〜2メートルのケーブルが付属しています。プローブ・ケーブルにより、オシロスコープを 台車やベンチトップ上に置いたまま、プローブを、テストをする回路のテスト・ポイントからテスト・ポイントに 移動することができます。ただし、プローブ・ケーブルでプローブの帯域幅が減少する場合があります。したがって、ケーブルが 長くなるほど、この減少幅が大きくなります プローブの構造

ほとんどのプローブには、プローブ・チップ付きのプローブ・ヘッドまたはハンドルが付いています。プローブ・ヘッドを使用すると、プローブを保持しながら チップをテスト・ポイントまで動かすことができます。ほとんどのプローブ・チップはバネ式のフックの形をしており、 このフックでプローブをテスト・ポイントに取り付けることができます。

オシロスコープ・プローブの接続

プローブをテスト・ポイントに取り付けると、プローブ・チップとオシロスコープ入力が電気的に 接続されます。そのため、プローブがプローブされた回路に与える影響(一般的に「負荷」と呼ばれる)を最小限に抑え、 目的とする測定に適した信号忠実度を維持することが不可欠です。プローブが信号忠実度を維持しない場合 、または信号を変化させたり、回路の動作を変えたりすると、オシロスコープはそれを見て、 実際の信号を歪んだ形でレポートします。その結果、不正確な測定になる可能性があります。テクトロニクスのオシロスコープとプローブを使用して、被測定デバイスの信号を測定するエンジニア

 

プローブにはどのような種類があるか?

プローブの種類 概要
受動電圧プローブ パッシブ・プローブ(受動プローブ)

パッシブ・プローブには、異なる電圧範囲に対し、1:1、10:1、100:1など、さまざまな減衰係数のものがあります。1:10の受動プローブが最も一般的で、ほとんどのオシロスコープに付属しています。

アクティブ電圧プローブ アクティブ・プローブ/FETプローブ

アクティブ・プローブは、増幅器などの能動部品を含むか、または依存しています。アクティブ・デバイスのほとんどが電界効果トランジスタ(FET)です。アクティブ・プローブは、高帯域幅の測定に使用され、通常、受動プローブよりもはるかに低い入力容量となっています。

差動プローブ 差動プローブ

低電圧差動プローブは、差動増幅器を使って2つの信号を減算し、オシロスコープの1チャンネルで測定する差動信号を1つ生成して、より広い周波数範囲で高い性能を発揮します。

高電圧差動プローブ 高電圧差動プローブ

高電圧差動プローブの最大定格は20,000ボルトです。

電流プローブ 電流プローブ(カレント・プローブ)

電流プローブの設計にはいくつか種類がありますが、最も一般的なのは、電磁界の強さを感知し、オシロスコープによって測定するために対応する電圧に変換するものです。

ロジック・プローブ ロジック・プローブ

ロジック・プローブは、デジタル信号を検証しデバッグすることができます。

光プローブ 光プローブ

光プローブには通常、光-電気変換器が内蔵されており、光信号をオシロスコープで見ることが可能です。

絶縁型プローブ IsoVu絶縁プローブ

絶縁型プローブ では、非グランド基準測定、または「フローティング」測定が可能です。テクトロニクスの製品ラインナップ は、業界トップクラスのCMRRを提供します。

理想的なオシロスコープ・プローブ

理想的なプローブには、次の重要な特性があります。

接続のしやすさと利便性

1つのサイズや構成ですべての用途を適えるプローブは存在しません。このため、さまざまな用途で物理的な接続要件を 満たすよう、各種サイズや構成のプローブが設計されています。

絶対信号忠実度

プローブ・チップで発生する信号は、オシロスコープの入力で忠実に複製される必要があります。

ゼロ信号源負荷

信号源負荷がゼロのプローブは、実現不可能です。オシロスコープの入力に信号電圧を発生させるには、 少なくとも少量の信号電流を引き込む必要があります。したがって、プローブを使用する際に、ある程度の信号源の負荷が 予想されます。ただし、常に目指すべきは、適切なプローブを選び、負荷を最小限に 抑えることです。

完全なノイズ耐性

オシロスコープのプローブが、すべてのノイズ・ソースに影響されないわけではありません。シールドを使用すると、プローブはほとんどの信号レベルに対応できる高いノイズ・レベル耐性を 獲得します。ただし、特定の低レベルの信号では、ノイズの問題は解消されません。

オシロスコープ・プローブの使い方

測定に必要な機器をベンチに揃えたら、プローブの接続方法や補正方法などのオシロスコープ・プローブの使い方|波形がおかしい場合の対処法 を学びましょう。

オシロスコープ・プローブ関連資料

オシロスコープ・プローブに関する、閲覧数の多い人気資料をご紹介します。

オシロスコープ・プローブ製品についてご不明な点ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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オシロスコープ・プローブ人気製品

テクトロニクスのオシロスコープ・プローブ人気製品をご紹介します。

アクティブ・プローブ/FETプローブ

Low Voltage Single Ended Probes 

アクティブ・プローブは、通常12 Vまでの高速なグランド基準信号の測定に使用します。 これらのアクティブ・プローブは、プローブ負荷を最小にする必要のある、高インピーダンス/高周波回路素子の測定に最適です。


パッシブ・プローブ(受動プローブ)

Passive Probe 

Tパッシブ・プローブは、多くの オシロスコープ に標準で付属しています。低コスト、汎用のプローブとして使用することができます。このプローブは一般に、アクティブ・プローブほどの性能はありませんが、広範なアプリケーション信号の測定に最適なダイナミック・レンジと堅牢さを兼ね備えています。


IsoVu絶縁プローブ

Home screen of Keithley DMM6500

非絶縁型プローブでは観測できない高速フローティング信号を検出します。IsoVu™プローブ技術は、光アイソレーションを使用することで、コモンモード干渉を排除します。これにより、100V/ns以上の速度で±60kV変動するリファレンス電圧であっても、正確な差動測定が可能になります。第2世代のIsoVuでは、IsoVuテクノロジのすべてのメリットが従来の1/5のサイズで実現されています。