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標準校正と認定校正の違い、および校正プロバイダ選定の際に考慮すべきこと

機器の校正サービスには複数の選択肢がありますが、それらの判断は少々複雑になることがあります。そのことを念頭に入れたうえで、最もよくある2つの選択肢を掘り下げ、それらの選択肢がどういうものなのか、いつ必要になるのかを深く理解しましょう。
 
計測器を正しく校正することは、機器を使用する人の信頼感を高めることにつながります。当社は校正プロバイダとして、計測器の性能や状態についての情報の提供や、校正された各機器のサービスの証拠として認定証の提供をしています。校正認定証は、計測器の校正記録に関する正式な文書であり、米国国立標準技術研究所(NIST)へのトレーサビリティを示すものです。校正認定証そのものが示す確度や完全性は、校正を行う組織の妥当性や信頼性を反映しています。
 
最もよくある2つの校正レベルとして挙げられるのは、標準校正認定校正です。 
まずは、双方の簡単な定義から見てみましょう。

標準校正(ANSI/NCSL Z540.1)
このサービスでは、校正データと校正の有効期限が記載された校正証明書が発行されます。トレーサビリティ体系図が付属します。テスト仕様を満たしていない測定パラメータ(OOT)があれば特定され、証明書に記載されます。
 
17025認定校正
計測器は、ISO/IEC 17025の仕様に従って、当社が取得した認定範囲で校正されます。認定校正では認定ロゴ・マークが付いた校正証明書が発行されます。校正証明書には校正日が記載されます。校正の有効期限はお客様が指定された場合、または契約により合意が成立している場合にのみ書面に記載されます。トレーサビリティ体系図が付属します。校正中にテストされた各パラメータの測定データおよび不確かさも記載されます。
 
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校正プロバイダを選定する際に考慮すべきこと
非認定の校正試験所には、いずれかの種類の正式な品質システムを有することも、顧客に対して測定データを提供することも求められていないことを知っておくことが重要です。このような試験所は、試験所の技術的側面を規定して校正プロセスに適切なトレーニングや方法が確実に採用されるようにするための規制に従わない可能性があります。
 
一方、認定校正試験所は国際規格ISO/IEC 17025に従い、さまざまな公認の認証機関による監査を定期的に受け、試験所の技術的能力や実績のある品質マネジメント・システムに従っていることの確認が行われます。そのため、あらゆる面で品質と誠実さに裏付けられた信頼性の高い校正サービスを提供できます。
 
校正される機器の役割によっては、例えば、機能の実行が重要とは見なされない、または許容範囲が広いなどの場合は、品質が必ずしも問題になるとは限りません。しかし、非常に重要だと考えられている部品を組織が製造している場合や、その部品の許容値範囲が非常に狭い場合は、認定校正プロバイダが最も良い選択肢になるかもしれません。リスクに関してです。どのような測定(定規、電位計、温度計などによる)にも、測定の際にはある程度の不確実性が生じるものです。では、測定において、どの程度のばらつきなら容認されるのでしょうか?測定許容値が0.01で、測定における不確実性が0.001であれば、リスクは比較的低くなります。反対に許容値と不確実性が大きくなると、校正は不十分になり、ユーザが高いリスクにさらされることになります。不確実性のレベルを知ることで、測定の容認度について十分な情報に基づく判断を下すことができるようになります。
 
非認定の校正試験所には、いずれかの種類の正式な品質システムを有することも、顧客に対して測定データを提供することも求められていません。このような試験所は、試験所の技術的側面を規定して校正プロセスに適切なトレーニングや方法が確実に採用されるようにするための規制に従わない可能性があります。
 
許容範囲外(OOT)の計測器は誤った情報を伝え、信頼性の低い製品、顧客の不満足、保証費用の増加につながることがあるため、総合的に見れば校正は非常に重要なものです。また、OOTの条件では、良好な製品が試験に合格せず、最終的には不必要な手直し費用や生産の遅れが生じる場合もあります。リスクは、計測器をサポートし、法的要件を満足することができる校正サービス・プロバイダを選択することで最小限に抑えることができます。
 
テクトロニクスの校正サービスのサービス・レベルを詳しくご覧ください。