RAISEでの導入事例

環境負荷の少ない航空機を支えるエンジニアリング

 

教育への投資こそイノベーションの未来への鍵です。テクトロニクスは、世界中の大学のエンジニアリング・プログラムが、学生や教員に未来を切り開くために必要なツールを提供できるよう支援しています。

導入事例をダウンロードする

顧客事例

信頼性の高い航空機電気絶縁システムの選択プロジェクト（RAISE：Reliable Aircraft electrical Insulation System sElectionとして知られています）は、電気機械巻線の電気絶縁のイノベーションをサポートするための30ヶ月間に及ぶ長期的な取り組みです。

モデナ・レッジョ・エミリア大学（UniMoRe）のMElting Labのメンバであるジョヴァンニ・フランチェスキーニ教授は、このプロジェクトをリードする工学コンソーシアムの一員です。

過酷な条件と電力密度を高める必要性により、航空機設計における絶縁システムの完全性は、フランチェスキーニ教授のような技術者にとってますます大きな課題となっています。

新しい航空機設計として、ワイド・バンドギャップ・デバイスの採用が進む中、RAISEでは、スルー・レートの増加が代表的な部品の部分放電や破壊挙動に与える影響について研究を開始しました。彼らはすぐに、現在のテスト機器では必要な測定ができないことに気付きました。

ソリューション

テクトロニクスはRAISEに対して、IsoVuプローブと5シリーズ・ミックスド・シグナル・オシロスコープの組み合わせを推奨しました。これにより、フランチェスキーニ教授は、特定のトランジションを監視しながら、Spectrum Viewを使用して、周波数領域を高い精度で評価できるようになりました。

このシステムにより、高速トランジションが絶縁劣化のメカニズムに与える影響をより詳細に把握できるようになりました。また、機械やパワー電子部品に最新の絶縁材料を使用する際にも、簡単に評価できます。さらに、ワイド・バンドギャップ・デバイスの採用に伴って、これからのアプリケーションはより高い電源電圧を使用し、スイッチングもより高速になると考えられますが、そうしたアプリケーションへの適合性についても評価できます。

RAISEとは

RAISE（Reliable Aircraft electrical Insulation System sElection ）の目標は、電気機械の巻線における電気絶縁の部分放電と絶縁破壊の挙動を調査し、評価することにあります。これは、航空機からのC02排出量と騒音レベルの削減に焦点を当てた欧州最大級の研究プログラムであるClean Skyの支援を受けています。

航空機の油圧／機械アクチュエータを電気駆動装置に置き換えると、効率と出力密度が向上するため、重量、燃料消費量、騒音／汚染物質排出量の削減につながります。しかし、より高い電圧勾配が存在する場合には、これらのタイプの電気ドライブは、すぐに信頼性の問題に直面する可能性があります。

RAISEでは、一般的なコンバータ／ケーブル・システムで観測される電圧勾配や振幅に加えて、一般的な電気機械巻線内の電圧分布、巻数、巻方法、固定子長といった機械の主要パラメータに依存する電圧分布などを評価するモデルを提案しています。

彼らの目標は、全体的な性能と効率を損なうことなく、航空機内の電気機械やドライブの信頼性を向上させるソリューションを提供することです。そうすることで、航空宇宙環境下でワイド・バンドギャップ・スイッチを使用して動作する機械に対応した設計、認定、検証のガイドラインを開発することが可能になります。

関連製品、ソフトウェア、サービス

その他の教育分野向けリソース

• 教育分野向けソリューション»
• 教室用エンジニアリング・ベンチ»
• 大学向けのアカデミック・ディスカウント »
• ラーニング・センター»