
特 長
- USB 3.0の検証、特性評価、デバッグおよびコンプライアンス・テスト
- ユーザの手間をかけないワンボタンによる自動USB 3.0ノーマティブ/インフォーマティブ・トランスミッタ・テスト
- 解析パラメータの完全制御により、コンプライアンスとデバッグ環境間のシームレスな統合
- USB 3.0仕様で規定されたCTLEフィルタを装備、さらにシリアル・データ・リンク解析ソフトウェア(オプションSLA)により任意のCTLEフィルタを追加可能
- ホスト・チャンネル・バック・パネル、ホスト・チャンネル・フロント・パネル、ケーブル、デバイス・チャンネル用のソフトウェア・チャンネル・エミュレーション・モデル
- フィクスチャ・オプションにより、ホスト、デバイスに接続でき、USB 3.0のトランスミッタ、レシーバ信号にも接続可能
- 詳細なレポート機能により、テスト・マージンやパス/フェイル結果などのすばやい確認が可能
アプリケーション
- USB 3.0のトランスミッタ・テスト ul>
- USB 3.0ホストとデバイスの検証
- システムの検証と統合
- 製造テスト
USB 3.0テストの完全自動化
TekExpress® (TEKEXP) 自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェアはMicrosoft Windowsベースのアプリケーションで、Tektronix Windowsベースの計測器を含む任意のWindows XP*1コンピュータのオペレーティング・システム上で実行します。オプションUSB-TXを装備したTekExpressソフトウェアは、SuperSpeed Universal Serial Bus Electrical Compliance Test Specification Revision 0.5対応のUSB 3.0トランスミッタ・ホストとデバイスを自動で簡単にテストすることができます。
*1 ホスト・システムの要件については、最後のページをご参照ください。
USB 3.0のテストを完全実行
USBの電気コンプライアンス・テスト仕様Rev. 0.5には、アイ・ダイアグラムとジッタ(ランダム・ジッタ、デターミニスティック・ジッタ、トータル・ジッタ)テストが含まれています。しかし、USB 3.0のベース仕様には、SSC(スペクトラム拡散クロッキング)、スルー・レート、電圧レベルなどのインフォーマティブ測定も含まれています。TekExpressオプションUSB-TXソフトウェアは、USB 3.0ノーマティブ/インフォーマティブ・テストが簡単に自動化できるソフトウェア・パッケージです。オプションUSB3を装備したDPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアでは、USB 3.0ノーマティブ/インフォーマティブ・トランスミッタ測定とセットアップ・ライブラリの半自動化が可能です。標準仕様のコンプライアンス・ソフトウェアを勧めるメーカもありますが、テクトロニクスは検証、特性評価、デバッグおよび適合性環境まで提供します。当社のUSB 3.0テスト・ベンチは、リアルタイム・オシロスコープ(DPO/DSA70000Bシリーズ)、USB 3.0テスト・フィクスチャ、USB 3.0テスト・ソフトウェア(USB-TXまたはUSB3)で構成されます。
テスト手順(MOI)は当社ウェブ・サイトからご覧いただけます。
自動テスト - 時間とリソースの節約
テスト手順に精通している必要はありません。テスト手順を思い出すことは時間のかかるものであり、USB 3.0テストの仕様を読み返さなければなりません。USB-TXは、勘と記憶に頼らないUSB 3.0のトランスミッタ・テストが行えます。たとえテスト機器の操作方法を覚えていても、テスト手順や、適切なフィルタやクロック・リカバリ方法などの正しいパラメータの設定を忘れてしまったりすることがあります。USB-TXでは、実行するテスト項目を選択するだけでよく、テスト実行中は他の業務に集中することができます。
簡単な設定、テストの実行、レポート
TekExpressソフトウェアにより、設定とテストが簡単になります。オシロスコープは、TekExpress自動フレームワークによってコントロールされます。TekExpressソフトウェアのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)により、設定とテストが直感的に実行できます。
テスト・ベンチのセットアップ
テストのセットアップでは、接続図を見ながらテスト・システムを接続するのが最も簡単です。ボタンを押すだけで、選択されたテストの接続図が表示されます。
計測器の検出
TekExpressソフトウェアは、テスト・ベンチに接続されている計測器(VISA対応の計測器、VISAに対応しない計測器共に)を、LAN、GPIB、USBへの接続状況も含めて自動的(または要求に応じて)にスキャンして検出します。Instrument Benchメニューでは、すべての計測器が正しくネットワークに接続されていることを簡単にチェックすることができます。
ワンボタンによるテストの実行
テスト・ベンチがセットアップされ、DUTが正しく接続できたならば、Runボタンを押すだけで選択されたテストが実行できます。
オンライン・ヘルプとMOIの表示
Helpメニューではオンライン・ヘルプが表示でき、Show MOIボタンを押すことにより、USB 3.0トランスミッタのMOI (Method of Implementation) に直接アクセスすることができます。MOIドキュメントには、TekExpressソフトウェアによって実行されるテストの詳細な手順が書かれています。これを読むことにより、測定原理が理解でき、結果を理解するのに役立ちます。
パス/フェイルのレポート
Reportタブを選択すると、パス/フェイルのステータス、テスト・マージン、テスト結果のイメージなどが表示されます。
NI TestStand™採用
TekExpress自動コンプライアンス・ソフトウェアは、テスト・シーケンスの管理と実行にNI(ナショナルインスツルメンツ)のTestStandを使用しています。TekExpressはWindowsのユーザ・インタフェースを備えており、優れた操作性でコンプライアンス測定を簡単に実行することができます。しかし、TekExpressソフトウェアで提供される機能以上の検証とデバッグが必要な場合は、フルバージョンのNI TestStandを使用することでTekExpressソフトウェアのハイレベルの自動化シーケンス制御が可能になります。
NI TestStandは、自動テスト/検証システムにおける業界標準のテスト管理環境です。テスト・シーケンスの開発、管理、実行が可能で、オープンで柔軟性の高いアーキテクチャにより、任意のテスト・プログラム言語で書かれたテスト・モジュールを統合します。NI TestStandをすでにお持ちの方がTekExpressソフトウェアを購入すると、NI TestStandを使用して、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアを呼び出すスクリプトを書くことができます。また、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアの設定の保存/呼出、実行、現在の実行ステータスの問い合わせ、測定結果の受け取りが行えます。
デバイスの検証では、温度や電源電圧などの動作条件を変更して実行する必要があります。これは「フォー・コーナ・テスト(低い温度と高い温度、低い電圧と高い電圧)」と呼ばれることがあります。フォー・コーナ・テストについては、NI TestStandは広範な温度チャンバと、電源に対応しています。NI TestStandは温度チャンバを制御するのに使用でき、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアを呼び出してコンプライアンス・テストを実行することができます。電源電圧の調整では、NI TestStandシーケンス・ファイルを使用することでTekExpressソフトウェア内の電源制御シーケンス・ファイルを編集することができます。したがって、自動化のためにNI TestStandをすでに使用されている場合は、TekExpressコンプライアンス・ソフトウェアを実行するためのコマンドをテスト・シーケンスに加えることができます。
仕様/性能 様
Characteristic | Description |
---|---|
テスト対象 | ホスト、ハブ、デバイス |
信号品質テスト | アイ・ダイアグラム・テスト、ジッタ(JK、KJ、連続)、クロスオーバ電圧、シグナル・レート、EOP幅、立上り時間、立下り時間 |
ハイスピード・テスト | レシーバ感度、チャープ、リセット、リジューム、サスペンド、パケット・パラメータ、モノトニシティ |
突入電流チェック | 突入領域におけるクーロンとキャパシタンスのリードアウト |
ドループ・テスト | 電圧リードアウト |
スピード | ロースピード(LS)、フルスピード(FS)、ハイスピード(HS) |
信号方向 | アップストリーム、ダウンストリーム |
テスト・ポイント | ニアエンド、ファーエンド |
レポート作成フォーマット | Plugfest、ユーザ定義、テクトロニクス・フォーマット |
当社の対応オシロスコープ
Tektronix Windows real-time oscilloscope | Bandwidth Required |
---|---|
HS用 | 2GHz以上 |
LS、FS用 | 350MHz以上 |
対応する当社オシロスコープについては、次ページの表をご参照ください。
USB 2.0 のソリューション
USB2.0の物理レイヤ測定とコンプライアンス・テストのための構成を次に示します。
ご注文の際は以下の型名をご使用ください。
TDSUSB2
新規に購入される場合 | Upgrades | |
---|---|---|
TDS5000Bシリーズ, DPO7000シリーズ, DPO/DSA70000B シリーズ | TDS5000B*1シリーズ, TDS6000/B/Cシリーズ, TDS/CSA7000Bシリーズ, DPO7000シリーズ, DPO/DSA70000B シリーズ | |
テスト・フィクスチャ | TDSUSBF | TDSUSBF |
テスト・ソフトウェア | Opt. USB | TDS5B/6B/7BUP; CSA7BUP; DPO7UP; Opt. USB |
Software AND hardware | Opts. USB and TDSUSBF | Opts. USB and TDSUSBF |
*1 TDS5000B シリーズの2チャンネル機種では、オプションUSBは使用できません。
TDSUSB2の推奨アクセサリ
シグナル・ソース(レシーバ感度テスト用)
Product | Description |
---|---|
DTG5334 型またはDTG5274型またはDTG5078型(DTGM21型出力モジュール付) | データ・ジェネレータ |
AWG5000 シリーズ(AWG5002型)またはAWG7000シリーズ*2 | 任意波形ジェネレータ |
TDSUSBF | USB 2.0 テスト・フィクスチャ |
*2 AWGシリーズを使用する場合は、×5のアッテネータが必要です。
プローブ
Probe | Description |
---|---|
電圧プローブ | |
P6248*3, P6330 | 広帯域差動プローブ |
P6245 or P6243 | 広帯域シングルエンド・アクティブ・プローブ |
DPO7000 シリーズ用 | |
TDP1500 | 差動プローブ |
TDP3500 | 差動プローブ |
TAP1500 | 1.5GHzアクティブ・プローブ |
P6248*3, P6330, またはP6245 | DPO7000シリーズで使用する場合はTPABNC型変換アダプタが必要 |
電流プローブ | |
TCP0030 | |
TCP202 |
|
*3コンプライアンス・テストではP6248型プローブが承認されていますが、設計のアプリケーションではより高性能な差動プローブが使用される場合があります。精度の高い測定のためには×1のアッテネーション設定が推奨されます。
TDR測定(インピーダンス測定テスト用)
DSA8200型サンプリング・オシロスコープとTDR (Time Domain Reflectometry)サンプリング・モジュール
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61Z-14858-8