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オシロスコープのすべて
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第5章
オシロスコープの設定と操作

このセクションでは、オシロスコープの設定方法と使用法について簡単に説明します。測定や回路作業では、正しく接地する(グランドをとる)ことが 重要です。オシロスコープを正しく接地すれば感電を防ぐことが でき、ユーザ自身を正しく接地することで回路を損傷から守るこ とができます。ここではオシロスコープのグランドのとり方、 標準的な設定、校正方法、接続方法、プローブの補正を中心に説明します。

オシロスコープの接地

測定や回路作業では、正しく接地する(グランドをとる)ことが 重要です。

  • オシロスコープを正しく接地すれば、感電を防ぐことが できます。
  • オシロスコープを正しく接地すれば、回路を損傷から守るこ とができます。

オシロスコープを接地するとは、オシロスコープを地面などの電 気的中位基準点に接続することを意味します。オシロスコープを 接地するには、接地されたコンセントに3プラグ電源コードを差込 みます。 オシロスコープの接地は、安全な測定には欠かせません。接地さ れていないオシロスコープのケースに高電圧が加わると、絶縁さ れているように見える操作ノブを含めて、ケースのどの部分に触っ ても感電します。しかし、正しく接地すれば電流は人体を流れず、 グランド・パスを通じて地面に流れます。.

接地をすることは、正しい測定をする上でも必要です。オシロス コープと測定対象回路は、同じグランドをとる必要があります。 一部のオシロスコープには、接地する必要がないものもあります。 このようなオシロスコープではケースや操作部が絶縁されている ため、ユーザはすべての電気ショックから保護されます。

集積回路を取り扱う場合、測定者もグランド接地する必要があり ます。集積回路の微細な導体経路は、人体で発生する静電気によ り損傷する可能性があります。高価な集積回路でも、カーペット の上を歩いたりセーターを脱いだ後に手でリード線に触れただけ でも壊れることがあります。この危険を避けるために、図64のよ うなグランド・ストラップを腕にはめます。このストラップは、 人体に蓄積された静電気を安全に地面に流します。

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図64: 一般的なリストバンド型グランド・ストラップ

操作部の設定

オシロスコープを電源コンセントに差込んだならば、前面パネル にご注目ください。すでに説明したように、通常、前面パネルは 垂直軸部、水平軸部、トリガ部の3つの主要部分に分かれています。 オシロスコープの機種と種類(アナログまたはデジタル)によっ ては、別の操作部があることもあります。 次に、オシロスコープの入力コネクタにプローブを接続します。 ほとんどのオシロスコープには最低2つの入力チャンネルがあり、 各チャンネルが1つの波形を画面に表示します。複数のチャンネル があると、波形の比較ができて便利です。先にも説明したように、 MSOにはデジタル信号の入力部もあります。

一部のオシロスコープには、簡単に波形を表示するための AUTOSETボタンや、初期設定に戻すためのDEFAULTボタンを装備しているものもあります。オシロスコープにこの機能がなけ れば、測定前に各設定を標準の位置に戻します。

オシロスコープの設定

  1. チャンネル1を表示するように設定する
  2. 垂直軸のV/divスケールとポジションを中間の位置に設定する
  3. V/divの可変調整機能をオフにする
  4. 拡大設定をオフにする
  5. チャンネル1の入力カップリングをDCにする
  6. トリガ・モードをオートにする
  7. トリガ・ソースをチャンネル1にする
  8. トリガ・ホールドオフを最小またはオフにする
  9. 水平軸のs/divスケールとポジションを中間の位置に設定する
  10. 画面垂直方向の10divに波形が表示されるよう、チャンネル1の V/div設定を調整する。このとき、波形が切れたり、歪んだりし ないように注意する

オシロスコープの校正

オシロスコープを正しく設定するだけでなく、定期的に「自己校正」 を実行することで正確な測定が行えるようになります。前回の自 己校正時と比べて周囲温度が5℃以上変化した場合、あるいは一週 間に一度の割合で自己校正を実行するようにします。オシロスコー プのメニューでは、「Signal Path Compensation」または「自 己校正」と表示されます。詳細な手順については、お使いのオシ ロスコープのマニュアルをご参照ください。

プローブの接続.

次に、プローブを接続します。オシロスコープに適したプローブ を使用することでオシロスコープの性能を発揮することができ、 測定する信号を忠実に再現することができます。信号を測定するためには、2つ接続が必要です:

  • プローブ・チップの接続
  • グランドの 接続

。多くの場合、プローブには回路のグランド接続 用にワニ口クリップが付属しています。実際例としては、修理す る製品の金属シャーシといった、明らかなグランドにグランド・ クリップを取付け、次に回路のテスト・ポイントにプローブ・チッ プを接続します。

プローブの補正

受動電圧プローブは、オシロスコープに対して補正する必要があ ります。受動プローブを使う前には、受動プローブを補正する、 つまり個々のオシロスコープと受動プローブの電気的特性の整合をとる必要があります。オシロスコープをセットアップする場合、必ずプローブの補正を 行うようにします。プローブが正しく調整されていないと、正確 に測定できません。図65では、プローブの補正が不正確な状態で 1MHzのテスト信号を測定したとき、どのような影響があるかを 示しています。

多くのオシロスコープには、補正のための正弦波基準信号の端子 が前面パネルにあります。プローブを補正する一般的な手順は、 次のとおりです。

  1. 垂直軸チャンネルにプローブを接続します。
  2. プローブ・チップを校正用基準信号の端子に接続します。
  3. プローブのグランド・クリップをグランド端子に接続します。
  4. 方形波基準信号を観測します。
  5. 方形波が真っ直ぐに表示されるようにプローブを補正します。

オシロスコープによる測定

基本的に、オシロスコープでは電圧と時間を測定します

  • 電圧測定
  • 時間測定

他のすべての測定値は、この2つの基本的な測定に基づいて算出されます。

このセクションでは、オシロスコープの画面上で測定 する方法を説明します。以下の測定方法はアナログ・ オシロスコープで一般的なものですが、デジタル・オ シロスコープにおいても、表示画面を一目見ただけで 何を意味しているか理解できるという点では共通して います。

ほとんどのデジタル・オシロスコープは自動測定機能を備えてお り、正確な解析が容易に行えます。これにより、測定の信頼性が 増します。しかし、ここで説明する測定方法を知っていれば、自 動測定の理解に役立ちます。

電圧測定

電圧とは回路内の2点間の電位差で、Vで表されます。通常、2つ の点のうち1つはグランド(0V)ですが、そうでない場合もあり ます。電圧は、ピーク間、つまりある信号の最大ポイントと最小ポイントの差を指すこともあります。電圧という場合は、このど ちらの電圧を指すかを明らかにする必要があります。オシロスコープは、もともと電圧を測定するための機器です。電圧を測定すれば、その他の量は計算で求められます。例えば、オームの法則によれば、ある回路の2点間の電圧は、電流と抵抗をかけた値に等しくなります。これらのいずれか2つの値から、次の式を 使って3つめの値を計算することができます。

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電圧 = 電流 × 抵抗

電力の計算式は、DC信号の場合は電圧と電流をかけたものになります。AC信号の場合、計算はもっと複雑ですが、重要なことは、電圧を測定すれば他の電気量を計算できるということです。図66は、ピーク電圧(V p)とピーク・トゥ・ピーク電圧(V p-p)を示 しています。

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図66: ピーク電圧とピーク・ツー・ピーク電圧

電圧測定の最も基本的な方法は、オシロスコープの垂直スケール 上で波形の長さの目盛数を数えるものです。精度よく電圧を測定 するためには、信号が画面の垂直方向一杯に表示されるように調 整します(図67を参照)。画面を広く使えば、より正確な読み取 りが可能になります。

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図67:垂直軸目盛の中央で電圧を測定する

多くのオシロスコープにはカーソル機能があり、目盛の数を数え なくても画面上で自動的に波形測定ができます。カーソルとは、 画面上で動かすことができる線のことです。水平カーソルは2本あ り、上下に動かして電圧測定の際に波形振幅の上のピークと下の ピークに合せます。垂直カーソルも2本あり、左右に動かして時間 の測定に使います。リードアウトには、カーソル位置の電圧もしくは時間が表示されます。

時間と周波数の測定

オシロスコープの水平スケールを使えば、時間が測定できます。 時間の測定には、パルスの周期とパルス幅の測定があります。周 波数は周期の逆数ですので、周期を測定し、1をその値で割れば周 波数が求められます。電圧の測定と同様に、信号の測定部分を画 面に大きく表示するほど、時間をより正確に測定できます(図68 を参照)。

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図68: 水平軸目盛の中央で時間を測定する

パルス幅と立上り時間の測定

多くのアプリケーションでは、パルスの詳細な形が重要な意味を持ちます。パルスの形が歪んでくるとデジタル回路の誤作動の原因となるので、パルス列のパルスのタイミングは非常に重要です。

一般的に、パルスの測定では「パルス幅」と「パルス立上り時間」 を測定します。立上り時間とは、パルスが低い電圧から高い電圧 に移動するのに要する時間です。経験的に、立上り時間はパルス 電圧の10%から90%までとなります。パルスのトランジション 部分の角に不規則性があっても無視します。

パルス幅とは、パル スが低い電圧から高い電圧に移り、また低い電圧に移動するのに要する時間です。慣例として、パルス幅は電圧の50%ポイント間 で計測します。図69に、立上り時間やパルス幅の測定ポイントを 示しています。

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図 69: 立上り時間とパルス幅の測定ポイント

パルス測定には、トリガの微妙な設定が必要となります。パルスを効果的に捉えるには、トリガ・ホールドオフの使い方と、プリトリガ・データを取込むための設定方法を学習する必要がありま す。これらの方法は、第4章の「オシロスコープのシステムと操作部」のセクションで説明されています。水平軸拡大機能も、パルス測定には便利な機能です。この機能によって、高速なパルスの詳細を観測することができます。