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TekExpress(TM) SATA/SAS自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェア
TEKEXP • TEKEXPUP
特 長
- MSO/DSA/DPO70000シリーズ用アプリケーション・ソフトウェア
- ホスト、デバイスのUTD(Unified Test Document)1.4のSATA Gen1、Gen2、およびGen3 6Gbpsの物理レイヤ・テストに100%対応
- SATAインターオペラビリティ・プログラムで承認されたすべてのトランスミッタ/レシーバ測定が可能
- SATAレシーバのマージン・テスト
- SAS-3物理レイヤのトランスミッタ適合性試験
- 自動化により大幅なテスト工数の削減が可能
- 複数の計測器の操作を1つのWindows®ユーザ・インタフェースで実行
- 正確で再現性のある測定結果
- レポートとスコアカードの自動作成
- ダイレクト・シンセシスとデバイス・ステート・コントロールにより、複数の信号発生器不要
- NI TestStandTM採用
- ハイレベルのNI TestStandTMによる自動化とシームレスに統合可能
アプリケーション
- SATA Gen1、Gen2、Gen3、SAS-2(6Gbps)およびSAS-3(12Gbps)デバイス、ホストの適合性に対応
- PHY/TSG/OOBトランスミッタ・コンプライアンス測定
- RSGレシーバのコンプライアンス測定
- RMT(レシーバのマージン・テスト)
- デバイスとホストの検証
- 製造テスト/ファクトリ・オートメーション
TeKExpress®自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェア
TekExpress(TEKEXP)自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェアはMicrosoft Windowsベースのアプリケーションで、Tektronix Windowsベースの計測器を含む任意のWindows *1コンピュータのオペレーティング・システム上で実行します。SATAのオプションを付けたTekExpressソフトウェアは、SATA Gen1、Gen2、およびGen3 6Gbpsのホスト、デバイスをSATA-IW(Serial ATA Interoperability Working Group)によって承認されたMOI (Methods of Implementation)による完全自動、簡単、効率的なテストを実行することができます。
SASのオプションを付けたTekExpressソフトウェアは、UNH-IOL(University of New Hampshire’s Interoperability Laboratory) の テ ス ト 仕 様 書 に 記 述 さ れ たSTA(SCSI Trade Association)の要件にしたがって、SAS-2(6Gbps)のホスト、デバイスを自動的に、簡単に、効率良く実行することができます。
*1 ホスト・システムの要件については、最後のページをご参照ください。
完全自動-時間とリソースの節約
すべての計測器のユーザ・インタフェースに精通している必要はありません。計測器の操作方法を思い出すことは時間のかかるものであり、一般にはテスト仕様に精通しているシニア・エンジニアが必要になります。すべての計測器の操作方法を思い出せたとしても、キャリブレーションやクロック・リカバリなどの設定を正しく設定するための手順は経験のあるテスト・エンジニアであっても忘れてしまいがちなもので、テストのやり直しになることがしばしばです。TekExpressは、人間が関係する要素を取り除き、正確で再現性のある測定を実現します。実験室で何時間も1つのデバイスをテストしたり、計測器を操作したりする必要がなくなります。TekExpressソフトウェアのRunボタンを押すだけで実行でき、後は別の作業に集中できます。自動化されたDUTテスト・ステート・コントロール(Loopback/BIST-LまたはBIST-T)がサポートされており、TekExpress自動テスト・システムのRunボタンを押すだけでユーザが介入する必要なしにテストを完了することができます。
テスト・ベンチのセットアップ
テストのセットアップでは、接続図を見ながらテスト・システムを接続するのが最も簡単です。ボタンを押すだけで、選択されたテストの接続図が表示されます。
ワンボタンによるテストの実行
テスト・ベンチをセットアップし、DUTを正しく接続し、ステート・コントロール方法が決まったならば、Runボタンを押すだけで選択されたテストが実行できます。
ベーシック/エキスパート・ユーザ・インタフェース
TekExpressソフトウェアには、ベーシックとエキスパートの2種類のGUIがあります。使い慣れたユーザはテスト設定を作成、変更して保存し、使い慣れていないユーザが繰返し行うテストでは不要となる操作設定を非表示にすることができます。これにより、テスト設定に柔軟性を持たせることができ、同時に不用意に設定が変更されてしまうことを防ぐことができます。
オンライン・ヘルプとMOIの表示
Helpメニューからオンライン・ヘルプを表示することができ、Show MOIボタンを押すことで、SATAにより承認されているMOI(Method of Implementation)およびUNH-IOL Physical Layer Test Suite(技術資料)に直接アクセスすることができます。これを読むことにより、測定原理が理解でき、結果を理解するのに役立ちます。
パス/フェイルのレポートとスコアカード
Reportタブには、テスト結果とパス/フェイル・ステータスがHTML形式で表示されます。テストが終わると、スコアカード(Microsoft Excel形式)が自動的に作成されます。スコアカードが100%パスである場合は、そのデバイスの物理レイヤは適合していると見ることができます。
UTD(Unified Test Document)1.4の SATA Gen1、Gen2、およびGen3 6Gbpsの物理レイヤ・テストに100%対応
SATAのホストとデバイスの適合性要求には、TSG(Transmitter Signaling Group)、PHY (Physical Layer)、OOB (Out of bound)、RSG(Receiver Signaling Group)が含まれています。TekExpress SATAソフトウェアは、当社の複数の計測器を使用して、必要となるSATA物理レイヤ・テストを100%自動化するためのソフトウェア・パッケージです。SATAテスト・ベンチは、リアルタイム・オシロスコープ(DSA/DPO70000C/DシリーズまたはMSO70000Cシリーズ)、高性能シグナル・ジェネレータ(AWG7000Cシリーズ)、フレーム・エラー・アナライザ、オプションのRFスイッチで構成されます。他のメーカでは、トランスミッタとレシーバの一部しか自動化できませんが、TekExpress SATAソフトウェアによる当社の高速シリアル・テスト・ベンチは、SATAのテストを100%カバーできる唯一のソリューションであり、優れた総合的な規格適合性試験プログラムです。当社のSATAテスト・ベンチは、SATA-IOによって半年に一度開催されるワークショップにおける基準計測器として使用されています。テスト手順(MOI)については、http://www.serialata.org/developers/interoperability.aspをご参照ください。TekExpress SATA自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェアを使用することで、SATA-IO InteroperabilityWorkshopの「Gold Suite」で行われる物理レイヤ試験を社内の実験室で実行することができます。
SAS-2物理レイヤのトランスミッタ適合性試験
周波数、拡散など、SAS仕様で必須のSSC(スペクトラム拡散クロック)変調の基本パラメータは、潜在的なインターオペラビリティ問題の解析に重要です。電源のスイッチング・ノイズ、または正しくないプログラムによるクロック回路などが原因となるノイズの多いSSCは、システム・インターオペラビリティ問題の原因の一つです。dF/dt(単位時間あたりの変調周波数の変化率)を測定することで、SSC問題を詳細に解析することができます。
コモンモード解析のためのトランスミッタ・スペクトラム・プロファイル
システム・インターオペラビリティの信頼性を高めるためには、SASのデバイスはコモンモード電圧、スペクトラム・パワーを規定のレベル以下で伝送する必要があります。一次と二次の高調波の相対振幅を調べることで、信号に含まれるパルスの対象性とACコモンモード成分がわかります。TekExpressソフトウェアは、時間ドメイン、周波数ドメインの両方におけるコモンモード測定を完全自動化することができるため、時間を大幅に短縮することができます。
TSG/PHY/OOB、SAS-WDPの自動化
Opt. SATA-TSG、Opt. SAS-TSG、Opt. SAS-TSGWを装備したTekExpressでは、仕様で定められたトランスミッタ・テスト(TSG/PHY/OOB)を実行できます。SATA/SASのトランスミッタ適合性測定には、独自の垂直振幅測定を含む、数多くの複雑な測定が含まれています。Opt. SAS-TSGにはMATLAB測定エクステンションが含まれており、ユーザ定義した任意の汎用MATLAB測定を呼び出すことができ、TekExpressはこの結果を戻して最終のレポートを作成することができます。Opt. SAS-TSGWは、SAS-2で規定されているWDP(WaveformDispersion Penalty)を自動測定します。ワーストケースのチャンネルを適用し、リファレンス・イコライザを経由して遠端の応答を処理します。WDPにより補正できないISIが測定でき、チャンネル効果に関連する存在的なBER問題が観測できます。
1台の計測器によるダイレクト・シンセシスとデバイス・ステート・コントロール
Opt. 01(64Mワードの波形長)とOpt. 06(24GS/sのインターリーブ)を装備したAWG7000Cシリーズ任意波形ジェネレータは、TekExpress Serial ATA適合性試験ソリューションの主要構成機器です。被測定デバイスまたはホストのステート・コントロールだけでなく、テストに必要な波形パターンの劣化レベルをダイレクト・シンセシスで実現できます。
SATAでは、BIST-L(Built-In Self Test – Loopback)シーケンスを開始するために、テストするデバイスのレシーバ・ポートからステート・コントロールが必要になります。これは、トランスミッタ、レシーバのすべての測定テストで使用されます。その他のソリューションとしては汎用のホスト・システムまたはデジタル・ジェネレータを用いてBIST-Lを開始した後、適切なパターンでテストします。このためには、BIST-Lソースをデバイスからいったん切り離し、シグナル・ジェネレータなど別のソースに再度接続しなおす必要があるため、デバイスによってはBIST-Lモードが終了してしまうことがあります。このため、作業のやり直しが多く、時間を無駄にしてしまいます。
ストレス信号生成では、レシーバ・テストにおいて規定の信号条件(ジッタや振幅損失)を生成するため、さまざまな機器が必要になります。具体的にはパターン・ジェネレータ、ノイズ・ソース、正弦波ジッタ・ソースなどです。これらの機器の設定は難しく、確実に再現することはより難しい作業となります。AWG7000Cシリーズでは、1つのセットアップ・ファイルでストレス信号をデジタル的に合成できるため、確実に再現することができます。また、BIST-Lの開始からデジタル的なストレス信号生成までシームレスに移行できるのは、高速任意波形ジェネレータのユニークな機能です。TekExpressのOpt. SATA-RSGとOpt. SASRSGの両方は静的な波形、あらかじめ設定された波形で機能しますが、自動波形生成ではOpt. SDX100(SerialXpress)をインストールする必要があります。
SAS-3自動コンプライアンス・テスト・ソフトウェア
SAS-3は、次世代のSASデバイスにおいて新しい測定項目、仕様リミットを設定しています。データ・レートが6Gbpsから12Gbpsに高速化されたことにより、トランスミッタとレシーバのイコライゼーションによる、洗練されたチャンネル・ロスの補正方法が求められています。高速のデータ・レート、マルチレーン・トポロジのため、SAS-3にはフィクスチャの影響やクロストークの分離など、テスト、測定において数多くの課題があります。隣接する信号レーンからのエネルギーが結合してノイズとジッタが加わり、システムのインターオペラビリティに影響を及ぼすことがあります。効率的にデバッグするためには、クロストークなどから発生するジッタ成分などを正しく分離し、特定できるジッタ解析ツールが必要になります。Opt.SAS3とDPOJETソフトウェアを使用することにより、隣接するレーンのクロスチャンネル・カップリングによって生ずるBUJ(Bounded Uncorrelated Jitter、有界非相関ジッタ)の特性を詳細に評価できます。
テスト・フィクスチャの損失によりマージンが低下するため、テスト・フィクスチャのディエンベデッドが必要になることがあります。ディエンベデッド・フィルタはSDLA(シリアル・データ・リンク解析)ソフトウェアで簡単に生成でき、SAS3による測定に適応できます。SAS3はジッタだけでなく、電圧、SSC(スペクトラム拡散クロッキング)、その他のACパラメータも測定できます。
Opt.SAS3には新しい測定項目であるSAS3_EYEOPENINGが含まれており、ISIとクロストーク効果、およびリファレンス・イコライザ後の垂直アイの開口が正確に解析できます。SAS 6GbpsデバイスのWDPテストと同様に、この測定もリファレンスTx、Rxのイコライゼーション効果を含みながら、補正できないISIとクロストークを検証することができます。Opt.SAS3で実装されているSAS3_EYEOPENINGでは、垂直アイ開口とリファレンス・パルス応答カーソル比の比率が直接レポートされます。この測定は、SAS 12Gbpsレシーバ・テストのISIチャンネル効果の校正でも使用できます。
レシーバのマージン・テスト
- RSG-01−Gen1(1.5Gbps)レシーバ・ジッタ・テスト
- RSG-02−Gen2(3.0Gbps)レシーバ・ジッタ・テスト
- RSG-03−Gen3(6.0Gbps)レシーバ・ジッタ・テスト
- RSG-05−非同期レシーバ・ジッタ・テスト
- RSG-06−SSCによる非同期レシーバ・ジッタ・テスト
- RMT-01−Gen1(1.5Gbps)レシーバ・マージン・テスト
- RMT-02−Gen2(3.0Gbps)レシーバ・マージン・テスト
- RMT-03−Gen3(6.0Gbps)レシーバ・マージン・テスト
Opt. SATA-RSGとOpt. SAS-RSGには、すべてのレシーバ・マージン・テスト(RMT)機能が含まれています。SATA RSG(Receiver Signaling Group)テストは、レシーバがフレーム・コンポジット・テスト・パターンの実験室グレードの劣化に対して耐えられるかのパス/フェイル・テストであり、設 計 エ ン ジ ニ ア は そ の マ ー ジ ン を 知 る 必 要 が あ り ま す。TekExpress SATAソフトウェアでは、RSGのパス/フェイル・テストとレシーバ・マージン・テスト(RMT)の両方が実行できます。RMTテストが選択されると、フレーム・エラー・アナライザでエラーが検出されるまで、さまざまな周波数、振幅でジッタが合成されます。これにより、ジッタ耐性曲線が作成され、どこでデバイスがフェイルするかがわかります。この情報は、レシーバ設計を検証するのに役立ちます。
NI TestStand™ 採用
TekExpress自動適合性試験ソフトウェアは、テスト・シーケンスの管理と実行にNI( ナショナルインスツルメンツ) のTestStandを使用しています。TekExpressはWindowsのユーザ・インタフェースを備えており、優れた操作性でコンプライアンス測定を簡単に実行することができます。しかし、TekExpressソフトウェアで提供される機能以上の検証とデバッグが必要な場合は、フルバージョンのNI TestStandを使用することでTekExpressソフトウェアのハイレベルの自動化シーケンス制御が可能になります。
NI TestStandは、自動テスト/検証システムにおける業界標準のテスト管理環境です。テスト・シーケンスの開発、管理、実行が可能で、オープンで柔軟性の高いアーキテクチャにより、任意のテスト・プログラム言語で書かれたテスト・モジュールを統合します。NI TestStandをすでにお持ちの方がTekExpressソフトウェアを購入すると、NI TestStandを使用して、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアを呼び出すスクリプトを書くことができます。また、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアの設定の保存/呼出、実行、現在の実行ステータスの問い合わせ、測定結果の受け取りが行えます。
デバイスの検証では、温度や電源電圧などの動作条件を変更して実行する必要があります。これは「フォー・コーナ・テスト(低い温度と高い温度、低い電圧と高い電圧)」と呼ばれることがあります。フォー・コーナ・テストについては、NI TestStandは広範な温度チャンバと、電源に対応しています。NI TestStandは温度チャンバを制御するのに使用でき、わずかなコマンド・セットでTekExpressソフトウェアを呼び出して適合性試験を実行することができます。電源電圧の調整では、NI TestStandシーケンス・ファイルを使用することでTekExpressソフトウェア内の電源制御シーケンス・ファイルを編集することができます。したがって、自動化のためにTestStandをすでに使用されている場合は、TekExpress適合性試験ソフトウェアを実行するためのコマンドをテスト・シーケンスに加えることができます。