お問い合わせ
ダウンロード
マニュアル、データシート、ソフトウェアなどのダウンロード:
フィードバック
DPO7OEシリーズ光プローブは、高速シリアル・データ信号用の光リファレンス・レシーバ(ORR)として使用できるほか(選択可能なベッセル-トムソン(B-T)ORRフィルタを使用可能)、使いやすいO/Eコンバータとして、一般的な広帯域光信号のアクイジションにも使用できます。DPO7OEシリーズは、DPO/MSO70000 C/DX/SXシリーズに対応しています。TekConnectチャンネルに接続することにより、最高33GHzの電気的周波数帯域に対応できます。また、ATIチャンネルに接続することにより、DPO7OE1型は最高42GHz、DPO7OE2型は最高59GHzという優れた電気的応答性を実現します。
特長
- 25GBd、26GBd、28GBd、53GBdの光ネットワーク規格に適合した光リファレンス・レシーバ・フィルタ(ORR)を装備し、優れた確度による測定と相関解析が可能
- 複数チャンネルでベッセル-トムソン(B-T)ORRで規定される周波数帯域の測定、または最高59GHzのフィルタなしの測定が可能
- FC/PCまたはFC/APCのコネクタ・オプションにより、広い波長範囲(750nm~1650nm)に対応
- 高感度、低ノイズでSNRに優れ、高速信号の解析に最適
- PAM4/PAM2(NRZ)信号のイコライゼーション、エラー検出、アイソレーションなどの詳細解析が可能
- ATIとTekConnect®チャンネルに対応しており、高性能、高チャンネル密度を実現
アプリケーション
- データセンタのネットワーク機器の設計検証
- レーザベースの速度計測システム(PDV、BLRなど)やその他の光学現象の研究、特性評価
- リアルタイム・オシロスコープのデバッグ機能による、光インタフェースのシステム・デバッグ
光リファレンス・レシーバの性能
光リファレンス・レシーバ(ORR)の応答を実現するには、データ・レートを超えても滑らかなロールオフの周波数特性が得られるように、計測器の周波数帯域に十分な余裕がなければなりません。データセンタのネットワーク機器の設計では、通常4次のベッセル-トムソン(BT4)の周波数応答が使用されます。NRZ(PAM2)の場合、リファレンス・レシーバの-3dBの電気的周波数帯域は光シンボル・レートの75%に設定されており、そのガード・バンドの周波数限界は光シンボル・レートの150%まで指定されています。次の表は、これらの値を28GBdの光信号に使用した場合の周波数応答の要件を示しています。
光リファレンス・レシーバの減衰 | 周波数 |
-3dB | 0.75×28G = 21GHz |
公称値:-13/4dB レンジ:-9.4~-17.4dB | 1.50×28G = 42GHz |
PAM4信号の場合、BT4フィルタは低めに調整されます。電気的周波数帯域は、システム・レートの50%に対応する周波数に設定されます。DPO7OEシリーズは、PAM4規格で重視されている、53.152GBdや26.5625GBdといったシンボル・レートに対応したORRBT4フィルタも利用できます。
広帯域のATIチャンネルで取り込まれる信号は、チャンネルの通過帯域の全体に渡って直線的な位相が維持されます。そのため、DPO7OE1型で最高28GBdのボー・レートの信号を測定するとき(最高42GHzの制御された電気信号応答が必要)、あるいはDPO7OE2型で最高53Gbpsのボー・レートのPAM4信号を測定する際にも、専用の光リファレンス・レシーバ(ORR)に匹敵する高品位なフィルタを活用できます。次の図は、DPO77002SX型リアルタイム・オシロスコープでDPO7OE1型を使用した場合の代表的な周波数応答を示しています。
DPO7OE1型光プローブをDPO70000SXシリーズのATIチャンネルで使用した場合の4次のベッセル-トムソン(B-T)フィルタの周波数応答
DPO7OEシリーズとDPO70000SXシリーズ・オシロスコープを使用して滑らかな、制御されたシステム応答になるのは、オシロスコープのシステム・ソフトウェアにおいて、光プローブとオシロスコープ・チャンネルに固有のSパラメータを使用して最適な特性のBT4フィルタが計算されるためです。現在市場にある多くのリアルタイム・オシロスコープでは、チャンネルの定格周波数帯域、あるいはそれよりわずかに高い周波数において、急峻なロールオフ(ウォールオフなど)を示します。こうした応答では、はるかに滑らかなロールオフを持つBT4応答を再現しなければならない場合にも、機能に制限が生じます。正しいBT4応答が得られなければアイ開口部が狭くなり、測定確度にも悪影響が及びます。
光信号の解析
DPO7OEシリーズ光プローブを使用することで、当社のDPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析/PAM4解析ソフトウェアを使用したPAM4-O/PAM2(NRZ)信号の詳細解析が可能になります。
DPOJETは一般的な光測定の機能を備えており、消光比、アイ・ハイ、アイ・ロー、アイ交差、光変調振幅などの測定が可能です。
業界トップクラスのPAM4信号解析機能
PAM4-OソフトウェアはPAM4光信号が解析でき、クロック・リカバリ、エラー検出のほか、TDECQなどIEEE/OIF-CEI規格に準拠した測定機能も備えています。
PAM4解析ソフトウェアによるアイ・ダイアグラムと測定結果の例
柔軟なシステム構成が可能
DPO7OEシリーズ光プローブは、DPO70000SXオシロスコープのATIチャンネルのほか、TekConnectインタフェースを使用したマルチ・チャンネルにも対応できるなど、柔軟なシステム構成が可能です。優れた柔軟性を備えたDPO7OEシリーズは、DPO70000SXシリーズ、MSO/DPO70000DXシリーズ、MSO/DPO70000Cシリーズ・オシロスコープに最適な光プローブです。
DPO70000SXシリーズ・オシロスコープのATIチャンネルで最高59GHzの制御された応答に対応した光リファレンス・レシーバとして使用した例
DPO70000SXシリーズは最高33GHzの光入力(最大4チャンネル)にも対応可能
DPO7OEシリーズ・プローブはMSO/DPO70000DXシリーズでも使用可能
仕様
すべての仕様は、特に断りのないかぎり、保証値を示します。すべての仕様は、特に断りのないかぎり、すべての機種に適用されます。1
1特に断りのないかぎり、すべての光仕様は1310nmおよび1550nmでテストされた数値を示しています。DPO7OE1型の場合、850nmでもテストされています。
公称特性
- 電気的周波数帯域(-3dB)1
- DPO7OE1型:33GHz
DPO7OE2型:59GHz
- 4次のベッセル-トムソン・フィルタ2
- ユーザ指定
- カップリング
- DC
- 波長レンジ(Opt. FC/PC)
- DPO7OE1型:750nm~1,650 nm
DPO7OE1型:850nm、1,310nm、1,550nm(校正済み)3
DPO7OE2型:1,200nm~1,650nm
DPO7OE2型:1,310nm、1,550nm(校正済み)3
- 波長レンジ(Opt. FC/APC)
1,310nm、1,550nm(校正済み)3
DPO7OE1型:1,260nm~1,650nm
DPO7OE2型:1,200nm~1,650nm
- 光コネクタ・タイプ
- Opt. FC/PC
- FC/PC(FCは交換可能なJAEコネクタにより固定されます)
- Opt. FC/APC
- FC/APC
- 入力ファイバ・コアの直径(最大)
プローブ Opt. 仕様 DPO7OE1型 FC/PC 50μm(SMF/MMF両用) FC/APC 9μm(SMF対応) DPO7OE2型 FC/PC 9μm(SMF対応) FC/APC - オシロスコープ・インタフェース
- ATI(1.85mm RFコネクタ)、TekConnect
1DSPを使用した場合。
2フィルタは光リファレンス・レシーバに準拠しています(電気的周波数帯域はDPO7OE1型が22GHz未満、DPO7OE2型が29.5Ghz)。
3DPO7OEシリーズのカスタム波長では、ユーザによるキャリブレーション・プロシージャを実行することにより振幅応答が適用されます。
基本特性
- 立上り時間(10~90%)1
- DPO7OE1型:10.2ps(代表値)
DPO7OE2型:7.5ps(代表値)
- 最大入力パワー(リニア応答)
- DPO7OE1型:4mW(代表値)
DPO7OE2型:2mW(代表値)
- 最大非破壊入力信号
- DPO7OE1型:8mW(代表値)
DPO7OE2型:4mW(代表値)
- 入力リターン・ロス
- DPO7OE1型:19dB以上(代表値)
DPO7OE2型:27dB以上(代表値)
- アベレーション
- 3%(p-p)(ORRフィルタのみ。代表値)
- 出力ゼロ(ダーク・レベル)(周波数帯域が25GHz以上のフィルタ)
- ±(10 µW+4% × |垂直方向のオフセット|)、1,310nmおよび1,550nm
±(12µW+4% × |垂直方向のオフセット|)、850nm(DPO7OE1型のみ)
- 偏光依存
DPO70E1型(1,310nm/1,550nm入力):最大±0.3dB
DPO70E2型(1,310nm/1,550nm入力):最大±0.2dB
- DC垂直軸確度
- ±(25µW+[(0.04+コネクタの不確かさ)× [(垂直読み値)-(垂直方向のオフセット)]])、代表値
- DPO70E1型:光ノイズ、RMS
850nm
フィルタ TekConnect ATI 代表値(µW) 最大値(µW) 代表値(µW) 最大値(µW) フィルタなしのO/E応答 13.51 17.62 17.92 19.40 フラット~最大 20.05 27.90 35.66 38.40 ユーザ、12.6GHz(16.8GBd NRZ) 12.09 15.64 11.61 16.35 ユーザ、21.0375GHz(28.05GBd NRZ) 12.94 18.40 13.66 19.30 - DPO70E2型:光ノイズ、RMS
1,310nm
フィルタ TekConnect ATI 代表値(µW) 最大値(µW) 代表値(µW) 最大値(µW) フィルタなしのO/E応答 11.8 13.8 16.8 18.8 フラット~最大 11.8 13.8 16.8 18.8 ユーザ、12.6GHz(16.8GBd NRZ) 8.3 10.3 8.3 10.3 ユーザ、29.5GHz - - 12.5 15.3
1ATIチャンネルでフィルタ(フラット~最大)を使用した場合。
互換性
- 対応オシロスコープ
- DPO70000SXシリーズ、DSA/DPO70000Dシリーズ、MSO/DPO70000DXシリーズ、MSO/DSA/DPO70000Cシリーズ
温度
- 温度
- 動作時
+10~+40℃
- 非動作時
-22~+60℃
ご注文の際は以下の型名をご使用ください。
型名
- DPO7OE1
- 周波数帯域:33GHz、シングル/マルチモード、750nm~1650nm、MSO/DPO70000シリーズ・リアルタイム・オシロスコープ用光プローブ
- DPO7OE2
- 周波数帯域:59GHz、シングル・モード、1,200nm~1,650nm、MSO/DPO70000シリーズ・リアルタイム・オシロスコープ用光プローブ
スタンダード・アクセサリ
ハード・ケース、インストラクション・マニュアル、校正証明書、1年保証、光ファイバ・クリーニング・ツール、ATI入力サポート・アクセサリ
推奨オシロスコープ・アプリケーション・ソフトウェア
- PAM4-O
- PAM4対応の光測定
- DJA
- DPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析(光測定)
- DJAN
- DPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析(垂直軸ノイズのアイソレーション)
- SDLA
- シリアル・データ・リンク解析
推奨アクセサリ
- 006-8327-xx
- 光コネクタ・クリーナ
オプション
製品オプション
注:以下の必須オプションから光コネクタ・タイプを選択してください。
- FC/APC
- FC/APC光入力コネクタ(通常は研究アプリケーションで使用)
- FC/PC
- FC/PC光入力コネクタ(通常はネットワーク/データ・センタ・ネットワーク・アプリケーションで使用)
サービス・オプション
- Opt.C3
- 3年標準校正(納品後2回実施)
- Opt.C5
- 5年標準校正(納品後4回実施)
- Opt.D3
- 3年試験成績書(Opt. C3と同時発注)
- Opt.D5
- 5 年試験成績書(Opt. C5 と同時発注)
- Opt.G3
- 3年間ゴールド・サービス・プラン
- Opt.G5
- 5年間ゴールド・サービス・プラン
- Opt. R3
- 3年保証期間
- Opt.R5
- 5年保証期間
プローブとアクセサリは、オシロスコープの保証およびサービスの対象外です。